平成22年12月定例会一般質問答弁書
議席番号2番
鴻巣市の一部(旧鴻巣市・旧吹上町)選出、無所属刷新の会の中屋敷慎一です。
本日は、今任期中最後の一般質問の機会を頂戴しました。無所属刷新の会の一般質問の機会も今日が最後となりますので、4名の同僚議員の分も合わせた気合を込めた質問をさせていただきます。
知事、そして執行部の皆さんにも、気合のこもったご答弁をいただきたいと思います。
それでは、議長のお許しをいただきましたので、順次質問させていただきます。
初めに『国民保護の推進について』伺います。
先月発生した北朝鮮による韓国ピョンヤン島砲撃事件は、民間人2人の尊い命を失い、数多くの家屋などを焼失するという大惨事となってしまいました。
避難した島民の中には、PTSD(心理的外傷性ストレス症候群)を引き起こし、未だ島に帰ることすらできない人もいるようであります。
青天の霹靂のごときこの暴挙により被害をこうむった人々には、かけ得る言葉も見つかりません。
さて、今も記憶の中に鮮明に焼き付いている、2001年9月11日のアメリカでの同時多発テロを一つの契機として、国際的なテロを始めとする脅威から我が国の平和と安全を確保するために平成15年6月には、武力攻撃事態対処法が、そして、16年6月には国民保護法を始めとする有事関連七法が成立し、武力攻撃や、大規模テロに対処するための、国全体としての枠組みが整備されました。
本県においても、平成18年1月に国民保護に関する、埼玉県計画が作成され、年度ごとに国民保護実働訓練が行われています。
去る、11月27日には、今年度実働訓練が私の地元鴻巣市と北本市の両市を舞台に、実施されました。
県と両市の共催のこの訓練は、市域を超えて初めて展開された訓練でした。
訓練に関するシチュエーションは、「鴻巣市内で新幹線の車輌爆破事件が発生し、犯人グループが、化学剤を所持して、鴻巣駅前の商業施設に、従業員を人質にして立てこもった。」との事でありました。
当日は、私も鴻巣市役所から北本市体育センターへの4.3kmの、徒歩での避難訓練にも、参加させていただきましたが、そのとき、一番気になったのが、参加者の皆さんが、国民保護制度について、ほとんどご存知なかった事です。
長く続いた平和の中で、武力攻撃やテロなどが発生するという事が、なかなか臨場感をもって感じられない。私は、一朝、事が発生してしまった時には、大混乱に、陥ってしまうのではないかとの不安を覚えました。
その意味においては、訓練開始時の危機管理防災部長の挨拶、そして、訓練終了時の知事の挨拶は、直近に発生した、隣国の危機を例として取り上げ、訓練目的を的確に伝えていた、素晴らしい挨拶だったと思います。
さて、訓練に参加してみて、国民保護制度の必要性を、強く感じた私ですが、今後この国民保護についての理解を、どう県民の中に定着させていくのか、知事の決意をお聞かせください。
また、今回は、市域を超えた初の訓練でありましたが、今後の訓練の方向性について、危機管理防災部長に伺います。
続いて、『教育問題について』伺います。
年収の37%が教育費。この数字は、少子化の傾向が、改善しない現状の中であっても、我が国の教育に係る、関心の高さを顕著に表しています。長引く景気低迷の影響の中でも、年収の四割近くを、教育に充てようとする国民性、だからこそ、国家100年の大計である教育の現場には、常に、次代を担う若者を教え導くという強い決意、覚悟、責任感を持ってほしいと思います。
去る、9月30日 埼玉県人事委員会に、「教育者ネットワーク埼玉」という、新しい職員団体が登録されました。
埼玉師範塾の卒塾生を中心とするこの団体は、「正しい教育の再興」を標榜し、美しい日本人の心を育て、理想の教育の実現を目指そうとする、団体であり、私も、「教育者ネットワーク埼玉」の今後の活躍を説に願う応援団の一人であります。
先日、所属の教職員の皆さんと、教育現場の抱える多くの問題点や、課題について意見交換をさせていただきました。
その意見交換を参考に、3点質問させていただきます。
まず1点目として、『近現代史教育の充実について』伺います。
尖閣諸島海域で発生した中国漁船の海上保安庁巡視船への体当たり事件。ロシア大統領の北方領土訪問。民間人にも死者を出した、北朝鮮による韓国ピョンヤン島への砲撃事件。今まさに我が国の位置する東アジアは、領土や領海という、国の最も根本となる要素について、危機的状況が続いています。尖閣諸島で起きた事件の、一連の顛末で、私がふと感じたのは、「体当たりをしかけた、漁船乗組員を逮捕し、船長の拘置期間を延長したにもかかわらず、政治的配慮の名のもとに釈放送還した。」この事実を、一体どのように子どもたちに説明したらよいのだろうか、ということであり、尖閣諸島が、我が国固有の領土であるという事実を、近現代史教育の中で、一体いつ教わったのだろうか、という疑問でした。
詰め込み教育時代の教育を受けた、私たちは、年度末で、授業時数が足りなくなり、近現代史については、ものすごい駆け足で教わった記憶しかありません。
ところで、現在の本県の県立高等学校の社会科に係る履修状況を見ると、世界史に関しては、A・Bのいずれかを選ぶ必修科目となっていますが、日本史に関しては、「地理A・B」「日本史A・B」を合わせた、4科目の中から、履修する形式をとっていて、「日本史」の履修状況は、78.6%にとどまり、残りの21.4%は、日本史を学んでいない、という結果になっています。
平成18年12月に公布・施行された、教育基本法の、教育の目標を表現した、第二条5号には、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。」とあります。伝統や文化の尊重、国や郷土を愛する。これらの目標を達成するためには、自分の国の歴史に誇りと自信を持てるように、正しく学んでいくことは、とても重要なことです。
そして、国や郷土を愛するためには、領土や、領海に対する理解の深さも、とても重要だと考えます。
特に、昨今の緊迫した周辺状況を考えると、領土・領海を含めた近現代史を正しく学ぶことの重要性は、より明らかになったと言えるでしょう。
そこで、質問です。
自国の歴史、特に領土・領海などの理解を含めた、近現代史を正しく学ぶことの重要性について、知事のご所見を伺います。
また、2006年に日本史必修化を国に対して、共に要望した、東京都や神奈川県では、「日本史」の必修化が、2012年から始まりますが、この事実に関する、率直な知事の感想をお聞かせください。
そして、神奈川県の日本史の必修化については、「郷土史や日本の歴史文化が、高校で十分学ばれていない。」という県や、県教育委員会の強い危機感が底流にあった、と報じられていますが、本県教育委員会の、高等学校での日本史の必修化についての見解を、教育委員長に、そして、神奈川県のように、主に県立高校の教諭らが執筆し、県教育委員会が編集した、独自教材を作成し得る、体制や方針が、本県にあるのか否かを、教育長に伺います。
次に2点目として、『教員が教員らしくあるための環境づくりについて』伺います。
児童虐待、いじめ、学級崩壊、この三つの言葉を並べただけでも、今の子どもたちを、取り巻く環境の平穏でない事、そして、その子どもたちを、教え導いていかねばならない、教員の皆さんの厳しい状況を推し量ることは、容易いことではないでしょうか。かつては、「聖職」とも表現され、尊敬や憧れの対象ともなった「教員」という仕事。
私自身も、小学校5.6年生当時に受け持っていただいた、先生との出会いから、物事に懸命に取り組むことの大切さや、他者に対する思いやりの大切さなどを、身をもって教えていただき、その後、現在に至るまで、その気持ちを忘れないように、日々暮らしてまいりました。
今、こうしてこの場に立ち、質問をさせていただけるのも、先生の教えのおかげも、あろうかなと思っています。
それだけ、成長期にある子どもへの影響力を持っている、教員の皆さんであるはずなのに、今現在の状況はどうなのでしょうか?
指導するのではなく、支援するという位置づけの教育活動。先に生を受け、自らの人生と経験に裏打ちされ、教え導いていくはずの教員が、子どもたちの、自主性の尊重という美名のもとに、側面からの支援をする。これが真の教育といえるのでしょうか?今、まさに次代を担う子どもたちを、その全身全霊をかけてはぐくみ導いて行く、そんな教員像が、求められているのではないでしょうか?
覚悟と責任感を強く持った教育活動、これを展開するに当たり、現在の教室の様子は、私たちが、慣れ親しんだ教室の様子とは、様変わりしているようです。なんと、教壇が無くなっているのです。この状況は、平成16年の一般質問で、自民党の鈴木弘議員からもご指摘があり、当時の稲葉教育長は、「教壇のあるなしにかかわらず、生徒に、いたずらに迎合することなく、優れた指導力を発揮できる教員であるべきであり、そのような教員の養成に努めてまいりたい。」とのご答弁をなさっていました。
しかし、6年を経過した今、私も同じように感じ、現場の先生方のご意見の中にも、教壇の復活を願う声もあるという現実が、教壇の必要性を、物語っていると考えます。
教え導く役目の教員と、導かれる側の児童生徒、この立場の違いを明確にする。
教壇を復活されることにより、児童生徒に迎合することなく、教員が教員としての、強い自覚をもち毅然として、教育活動にあたれるようになるのではないでしょうか。
私は、覚悟、自覚、責任感を持った、教員の毅然とした教育活動を、促すためにも、教壇を復活させるべきだと、強く考えますが、本県の教育を所管する教育局としてのお考えを、教育長に伺います。
次に3点目として、『いじめ対策について』伺います。
群馬県桐生市で発生した、小学六年女子のいじめを苦にした自殺から、1カ月半が、経過しました。事件後の報道では、いじめを認知していなかった、という学校長の会見にはじまり、数日経過して、いじめはあったが、自殺の直接的な原因とは断定できない。と変わり、ひと月後には、当該クラスは、2学期初めから、学級崩壊状態であった。などと変遷しました。この一連の流れをみる中で、いじめを苦にした自殺が発生した、平成18年当時を思い出したのは、私だけではないと思います。そして、その取り組みへの徹底を図ってから四年を経過していますが、テレビで伝えられている映像は、当時のそれと何ら変わったように見えない。一体、四年間何をしてきたのだ。という憤りを禁じえませんでした。
本県では、公立学校のいじめの認知件数は、3年連続で減少したとのことですが、文部科学省通知を受け発せられた、9月22日付の教育長通知には、「いじめを認知した学校と、認知していない学校との間で、いじめの実態把握のための取り組みに差がみられ、学校がいじめを認知していないケースが、あるのではないかと懸念される。」とありました。まさにこの点が問題であり、今、いじめが起こっていないから、実態把握は必要ない、というような考え方が、一部にあるとすれば、いじめの根絶など、出来ようはずもありません。子どもの発信するSOSを、過小評価せずに、しっかりと受信する。それ以外に、この問題への対処の方法はありません。また、現場の中では、いじめを受ける側も悪い。というような風潮も、はびこり始めているようですが、こんなことは言語道断で、いじめという行為において、いじめられる側も悪い。などという理屈は、絶対に通してはいけません。そして、現場の中に何よりも求められるのは、「いじめは悪い」ということを毅然として、教え諭すことのできる、教職員です。そこで、本県においては、平成18年以降、このいじめの問題にどう向き合い、どう対処してきたのか。また、私はこの問題に対する資料として、平成19年10月に県教育委員会から発行された、いじめ対応ハンドブック、「アイズ」は、非常に整った資料だと感じていますが、居行く現場での、この資料を活用した研修などは、行われてきたのかどうかを、合わせて教育長に伺います。
次に『地球温暖化への取り組みについて』伺います。
この問題については、私自身が一昨年の12月議会で、質問させていただきましたが、県の実行計画が進捗している今、改めて、質問させていただくものです。先月29日から、「国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議」(COP16)がメキシコのカンクンで開かれています。ポスト京都定義書に向けた、今回の会議では、大量排出国、中国の削減義務が定められていない事や、アメリカが離脱している事を理由に、新たな枠組みの構築を提唱する我が国と、京都定義書の単純延長を主張する、途上国側との意見の相違から、国際交渉は、暗礁に乗り上げてしまう可能性が高いようです。今は、国際交渉での日本の立場を、理解してもらいやすい、環境を作るためにも、国内での削減努力を示せるような、取り組みに力を、注がねばならないのではないのでしょうか?
現在、本県では「埼玉県地球温暖化対策実行計画」のもと、2020年における温室効果ガス排出量、2005年比25%削減を目標に、鋭意努力をしています。産業・業務・家庭部門などにおける様々な取り組みや、すでに今年度も申請件数が予定数に達した、太陽光発電の設置補助など、その取り組みは、非常に多岐にわたっています。
簡単に結果の伴わない、簡単に結果の見えない温暖化対策、さりとて、お米にまで甚大な被害を及ぼした、今年の8月の終わりから9月にかけての異常高温が、今年だけの事と、タカをくくっていられるわけではありません。
だからこそ、この地球温暖化対策は、「のど元過ぎれば熱さを忘れる。」といった取り組みには、絶対に出来ませんし、地道に、長期的に、しかも体系だった取り組みであることが、何よりも求められています。
そして、その取り組みを支えるのは、一人一人の温暖化対策に対する、高い意識に他なりません。
今月1日から3月の春分の日まで、冬の温暖化対策キャンペーンが、実施されています。ライフスタイルキャンペーンでは、適温暖房20度以下設定や、重ね着によるあったか工夫などの取り組みを、ポスターや広報誌といった媒体を駆使して、全県に、普及拡大を図っています。また、温暖化対策の理念を家庭の中に、落とし込むために非常に効果の高い、エコライフDAYキャンペーンでは、年間120万人の参加目標を立てて、環境に配慮した生活への取り組みの大切さを周知し、一人一人の意識を高めてきています。
しかし、これらの取り組みだけで、家庭生活部門の7%削減を達成できるのかどうか、私は、非常に不安を感じています。そこで、実行計画に取り組んで2年目を迎えている現在、本県の家庭生活部門への取り組み状況の成果と今後の展望について、環境部長に伺います。
また、温暖化対策への高い意識を継続させていくためには、子どもたちへの環境教育の充実も欠くべからざるものだと考えます。
この点についての成果と展望についても環境部長に伺います。
次に、『成年後見制度の拡充について』伺います。
現在、4人に1人が65歳以上の我が国。65歳以上の13人に2人が要介護、65歳以上の13人に1人、85歳以上の4人に1人が、認知症を患っています。認知症にならなくても、年をとれば、悪徳商法やオレオレ詐欺の危機、預貯金や保険や病院などの手続きなど、若い時には、日常のこととして苦もなく処理できた事も、面倒になり、苦労になっていきます。
こうした、高齢者や認知症を患っている人や障害をお持ちの皆さんで、判断能力の不十分な人の、権利擁護の手立てとして、成年後見制度があります。「法定後見制度」と「任意後見制度」に分けられるこの制度は、配偶者や親族・知人など縁故関係の人々や、弁護士、司法書士などの法律の専門家、社会福祉士などの福祉の専門家や、その他の第三者、社会福祉協議会、その他の法人などがその任に当たり、家庭裁判所により、本人にとって最も適切と思われる人や、法人が選任されます。
しかし、財産管理や身上監護に当たる後見人は、法律に関する専門的な知識を持つ弁護士、司法書士などに、ゆだねられる場合が多く、それらの人々の数と、成年後見を必要としていたり、近い将来に必要となるであろう人々の数の、需要と供給のバランスは、まだまだ整っていないのが現状です。こうした流れの中で、後見人の養成は、喫緊の課題であり、東京都では市民後見人の養成講座が開催され、世田谷区でも同様の取り組みが行われています。
近い将来、急速な高齢化の進む本県においても、青年後見人の養成は、重要欠くべからざる課題だと考えます。私も、県北を中心に活動されている、「市民とともに成年後見を学ぶ会」の皆さんの、主催する勉強会に参加し、メンバーの皆さんと意見交換をさせていただきましたが、成年後見制度そのものが、社会に浸透していないことや、市民後見人の養成と、活動できる仕組み作りが整っていないこと、そして、それらの課題が解決の方向を示せないまま、急速な高齢化社会を、迎えてしまうのではないか、という焦りなど、深刻な問題を、抱えながら活動している、とのお話を伺いました。
そこで質問です、県民の福祉向上を担う福祉部長として、成年後見制度の拡充の必要性をどう考えるか、また、本県が今後、急速な高齢化を迎える前に、成年後見制度の意義や目的をより社会に浸透させていくために、何をどう担っていけるのか、そして、市民後見人の養成や、活動できる仕組み作りについて、どのように展開していけるのか、福祉部長に伺います。
次に、『県内観光の振興策について』伺います。
先日、私はとっても気になるランキングを発見しました。
都道府県別郷土愛ワースト10ランキング、ブランド総合研究所調べのこの調査によると、わが埼玉県は、ぶっちぎりのワースト1だそうです。批評によると、イメージが希薄な事、なまじ、東京に近いが故の「田舎感」の相乗効果による結果だそうですが、まぁ、なんとでも言ってくれとも、そこが良い所じゃないかとも思ってはみたものの、観光という側面から考えてみると、全くありがたくない評価には違いありません。
「超」観光立県宣言をした本県では、公式観光サイト、「ちょこたび埼玉」の開設や物産観光協会の発行する、同名のフリー冊子での情報発信にも努め、その掲載要素である、観光特派員の皆さんによる、観光資源情報の集約も進められているとのことです。
また、昨年度行われた、埼玉県観光実態調査によると、「川越やさいたま新都心以外、突出した観光資源はなく、分散傾向がみられる。」や、「個々の観光資源についても、認知度は低くても、関心度は高いものが多く、PRによっては、次代の県観光をけん引する資源となりうる可能性がある。」などの報告がなされ、また、観光地による対面アンケートの結果からは、県内旅行者のうち88.9%が日帰り旅行者で、その人達の再び本県を訪れようとする意向は、実に93.2%に上がったそうです。そして、観光モニターの概要からは、改善を希望する点として、隠れた観光資源のPRの強化と事前情報の検索性の強化や地域を代表するお土産の発掘と開発などの課題が報告されていました。これからの調査からわかる事は、本県は、まさに現在の観光のトレンドである、「安・近・短」の好適地の条件を持っているという事です。そして、その条件を生かせるかどうかは、二つの調査結果にある、PRをどう展開できるかが大きなカギを握っています。
先日私も、地元のテニスクラブの合宿で、20年ぶりに秩父ミューズパークを訪ね大変驚きました。当時とはまったく違う、整った設備になっていた事を、私自身が全く知らず、今度時間が出来たら、本を何冊か持って再び訪れ、ゆっくりと読書をしたり、公園の中をウォーキングしたり出来たらいいなと思いました。それもこれも、道路環境などが昔とは全く違い、鴻巣から1時間15分ほどで到着するようになったからこそです。
そこで質問です。
まず、実態調査から得られた結果をどのように分析し、どう対処していくのか。
特に、本県の観光振興のカギであるPRの精度とスピードを今まで以上に高く早くしていくために、観光に係る情報をどう精査しどんな工夫をしていくのか?産業労働部長に伺います。
次に、『地元問題について』伺います。
鴻巣市と吉見町に挟まれた荒川とその河川敷、川幅日本一のこの地は、鴻巣市にとっては、春は満開のポピー畑、夏は9万人が訪れる花火大会、秋は満開のコスモス畑と花のまち鴻巣の観光面でのステージにもなり、国体のソフトボール会場にもなった、グランドやサッカー場、これから9ホールが増設されるパークゴルフ場などのスポーツ施設も整備されており、市民にとっての憩いの場でもあります。
その川幅日本一の利活用について、始めに、コウノトリの野生復帰について伺います。
ここ数年の動きの中で、南関東エコロジカル・ネットワークの形成に向けた、広域連携モデルの一つとして、荒川流域エリアで、良好な環境の象徴となる、コウノトリの野生復帰を目指した取り組みが鴻巣市、桶川市、北本市、川島町、吉見町の3市2町で進められています。今年度から、コウノトリ・トキの舞う関東自治体フォーラムにも参加している3市2町ですが、特に地元鴻巣市は、市の名前が大蛇を退治したコウノトリの伝説にも由来し、市民団体「こうのとりを育む会」の皆さんによる、賛同者を募る署名活動などを背景に、今後この取り組みを、関係市町との連携のもと、さらに積極的に進めようとしています。
そこで質問です。
荒川流域ワーキングの関係行政機関の委員として、環境部長、農林部長、県土整備部長の3名の参加をいただいている埼玉県ですが、広域的な立場から今まで以上に積極的にかかわってもらいたいと考えますが、今後のかかわり方について環境部長に伺います。
続いて、『「ラジコン飛行機のメッカ」づくりについて』伺います。
川幅日本一の上流4キロほどの所に、旧吹上町時代から継続されているラジコン飛行場があります。
毎年春には、吹上ラジコンクラブ主催の大会も開催され、私も毎年拝見していますが、大空をラジコン飛行機が飛ぶ姿は、実に爽快です。全国には2万人ともいわれるラジコン飛行機愛好者がいて、今その人たちの中で、飛行場が使えないクラブが目立ってきています。本県でも、県の南部の地域などでは飛行禁止の傾向がみられるそうですが、群馬県の太田市(旧尾島町)では、11月3日に市を挙げての航空ページェントが開かれ、3万人の来訪者が訪れたそうです。観光の素材としても期待の持てるラジコン飛行機。本県でも、この飛行場をラジコン飛行機のメッカとして育て、全国の愛好者にPRしてはどうかと思いますが、産業労働部長にご所見を伺います。
最後に、『県道鴻巣・羽生線の整備について』伺います。
鴻巣市と羽生市を結ぶ、県道鴻巣・羽生線におきましては、現在、県のご尽力により歩道整備工事を進めていただいております。
また、昨年の春の県道バイパスの開通により沿線の利便性は著しく向上しました。
しかし、沿線の起点に当たる国道17号宮地交差点においては、県道部分の右折帯の未整備により、これまでにもまして慢性的な交通渋滞が発生しております。
また、交差点を境に接続する市道A-2021号線については、拡幅計画に基づく事業認可及び測量が予定されており、事業完了時には、宮地交差点市道部分にも右折帯が設けられる予定であります。それらの状況を踏まえ、宮地交差点県道部分の右折帯の整備について県土整備部長にご所見を伺います。
以上で、私の一般質問を終わらせていただきます。