一般質問・答弁書1

一般質問・答弁書   平成19年12月定例会

質問事項

1 産業観光の推進について

 

質問要旨

産業観光の観点からの取組みが県内各地地場産業のさらなる発展のチャンスを生むと考えるが、如何か。

今後「田園都市産業ゾーン」に進出する企業に対し、「産業観光」の資源として大きく期待できるのではないか。県としてそのようなアプローチも考え得るのか。

 

 

【答弁者】 知事

答弁要旨

 中屋敷慎一議員の御質問に、お答えをいたします。

 

 まず、「産業観光の推進について」のお尋ねでありますが、

 

 「観光」の語源は、中国の古典「易経」の中で「国の光を観るは、もって王たるの賓によろし」という、こういう語源がございます。

 

 これは、地域の特色をみがき、心を込めてもてなすことが、人を動かし、地域の活性化に大きく寄与するという趣旨にとらえていいのかという風に思っております。

 

 こうした観点から、観光は地域が輝き元気になる21世紀型の成長産業ではないかというような考え方も国のほうでも出ておりますし、私たちもそのように考えていいのではないかという風に思っております。

 

 近年の観光は、御承知のとおり、大型の団体旅行から少人数あるいは家族旅行、そういった形態に変わりつつあります。

また、従来の「なんでも見て歩く」というよりは、「体験」だとか、「学び」だとか、そういう志向、知的好奇心を促すような、そうした観光が最近では新しいニーズになってきているような気がいたします。

 

 県内には、渋沢栄一翁が設立し尽力した旧日本煉瓦製造株式会社のホフマン輪窯や伝統工芸であります雛人形、鯉のぼりなどの産地もございます。

 

 また、 鴻巣市においては雛人形もさることながら、花そのものが、ひとつの産業でもありますが、同時に観光スポットとしても、注目されているという風に私は思っております。

 

 こうした産業への観光客誘致はそれぞれの企業のさらなる発展や地域の活性化の大きなチャンスにもなる、県としてもこの産業観光という新しい観光のあり方についても注目をしております。

 

 例えば寄居町、小川町に進出するホンダにつきましても、平成21年度の操業開始に向けて、現在、新工場の建設が進められておりますが、

 

 産業観光という視点から見れば、単なる工場見学ができるだけではなく、創業からの歴史や高い技術力を学び体験できるような施設の整備があったらいいのではないか、というようなことも、福井社長に御願いをした経緯もありますが、

 

 福井社長も起工式、鍬入れの中でもですね、御挨拶の中で「学び」、「体験」ができるような、そういう工場にしたいというようなことも述べておられました。

 

 事務レベルでも、社会の歴史が分かるような展示施設を整備し、「魅力的な見せる工場」にするというような、そうした回答も寄せられております。

 

 また、田園都市産業ゾーンの川島インター周辺に立地予定の企業に対しても、同様の観点から、整備を県としてもお願いをしております。

 

 訪れる人が「見て、楽しみ、学び」、企業にとってもさらなる発展につながる産業観光、企業のイメージをアップさせていくような、そういう施設をしっかり作っていただければ、それは同時に地域の活性化にも繋がり、まさに今後とも多くの人たちに親しまれるようなそういう産業にもなっていくという風に、私自身は考えております。

 

 

前の投稿
一般質問・答弁書6-1b
次の投稿
一般質問・答弁書2
メニュー