一般質問・答弁書 平成28年12月定例会
質問事項
1 五輪四者協議の結果を受けて
質問要旨
●なぜ、小池東京都知事から、あのような(上田知事から辞退の話があったという)発言があったのか。本当は小池都知事が言うように「辞退したい」という発言をしたのではないか。それでは県民の期待に応えていないのではないか見解を伺う。
●彩湖誘致が困難であることが分かっていて、なぜ、積極的に動かなかったのか。東京都と埼玉県が連携してしっかり進めるべきで、そうでなければ歴史に残るオリンピック・パラリンピックにならないと思うが見解を伺う。
【答弁者】 上田清司知事
答弁要旨
中屋敷慎一議員の「五輪四者協議会の結果を受けて」の御質問にお答えをいたします。
そもそもオリンピック・パラリンピックの競技は、開催都市の東京都で行われるものでございます。
当然、東京都以外でもそれにふさわしい会場があれば、東京都、大会組織委員会が協議して、都府県等の施設管理者に依頼するものと認識しております。 本県の場合、サッカー、ゴルフ、射撃の3競技については、それぞれの管理者に対して事前に打診があった上で、内々の合意を得て競技会場として立候補ファイルに掲出されたものでございます。
また、バスケットボール会場については、平成26年6月に当時の舛添要一東京都知事が東京都議会において、費用高騰による影響から会場計画全体の見直しを表明されました。 その後、大会組織委員会の森善朗会長から私に極めて丁重に内々の打診があり、東京都からも本県に対し丁重に要請があって、さいたまスーパーアリーナに決定したところでございます。 ボート・カヌー競技の会場についても、70か所の候補地から東京都や大会組織委員会が協議を重ねて、IOC、国際及び国内競技団体の了承を得て、平成27年2月に海の森水上競技場で決定したものでございます。
決定までの間に、戸田市をはじめ関係者の皆様、埼玉県議会東京オリンピック・パラリンピック応援議員連盟の皆様が要望活動を行っていただいたことを大変ありがたく感謝をしております。
戸田市や埼玉県ボート協会の皆様からは、私自身が先頭に立って要望活動をしてほしいとの要請もございました。 しかし本県において、既にバスケットボールなど4会場があり、当時関東知事会でも極めて緩やかな反発などもございました。 また、私自身も大会組織委員会の顧問という立場もあることから、先頭に立つよりは側面的に支援をさせていただきたいという旨をお伝えしておりました。
もとより、正式に打診があれば積極的に受け止めていくつもりでおりました。
彩湖については、公式、非公式を問わず、東京都からも大会組織委員会からも打診や申し入れがない以上、そもそも辞退という話が起こることもありません。
その後、平成28年8月の小池百合子東京都知事就任後、開催都市である東京都が都政改革本部を設置し、ボート・カヌー会場などの見直しを始めました。 この都政改革本部における報告書では、当初、彩湖が、海の森水上競技場や長沼ボート上、長良川国際レガッタコースとともに検討可能な河川、湖の例として取り上げておられました。
その後、都政改革本部の案から彩湖が外れ、海の森水上競技場の恒久整備、あるいは仮設整備と長沼ボート場の3案に絞り込み検討するという報道がございました。
お話の小池都知事の発言は、まさにその気がないというような誤ったニュアンスが伝わったため、これではいかんと、きちっと彩湖も選択肢の一つに加えるべきだということを含めて、きちっと県としても整備費の概算を算出し、10月27日と31日に小池都知事に要望活動をしたところでございます。
この過程で、国土交通所の荒川上流河川事務所に依頼し、詳細な資料の御提供をいただき、御協力もいただいたところでございます。
私自身も、11月2日に、直接、国土交通省の田中良生副大臣にお会いしてお話をさせていだたきました。
埼玉県議会東京オリンピック・パラリンピック応援議員連盟の皆様の国土交通省に向けた熱心な要望活動も非常に心強く思いました。改めて感謝申し上げます。
また、御案内のように、11月から始まったIOCと政府、東京都、大会組織委員会の四者会議で、事務局レベルでも、トップレベルの協議においても、埼玉県からの要望があったことは話の中にございました。
しかしながら、残念ですが、ボート・カヌー協議会は、結局、元の海の森水上競技場に決まりました。 県民の皆様からは、彩湖誘致について賛否それぞれ御意見もいただきました。 また、議員からも御指摘いただいたところは、しっかり重く受け止め、今後の糧にしたいと思います。
当面は、本県において既に決まっている4会場について、会場自治体はもとより、東京都、大会組織委員会と連携して、オリンピック・パラリンピック大会を成功させるように全力を尽くしていきたいと思っております。