一般質問・答弁書 平成22年12月定例会
質問事項
6 地元問題について
(1)川幅日本一の利活用について
ア. コウノトリの野生復帰について
質問要旨
●広域的な立場から県に今まで以上に積極的にかかわってもらいたいと考えるが、今後のかかわり方について伺う。
【答弁者】 環境部長
答弁要旨
御質問6 「地元問題について」の(1)「川幅日本一の利活用について」の ア 「コウノトリの野生復帰について」でございます。
コウノトリはかつて埼玉県を含む日本列島の広い範囲で生息していたと言われておりますが、乱獲や開発等の影響で減少し、野生で繁殖する個体は絶滅してしまいました。
コウノトリの野生復帰は、豊かな生態系が維持されている証となり、人間にとっても安心で安全な環境づくりにつながると考えられます。
兵庫県の豊岡市ではコウノトリと共に生きるまちを目指し、保護増殖と河川や農地の環境整備を行うなど、野生復帰に向けた取組が進められ、成果をあげております。
関東地域におきましては、平成21年12月に国土交通省によりコウノトリ・トキの舞う魅力的な地域づくりを目指して、南関東エコロジカル・ネットワーク形成に向けた検討委員会が設置され、埼玉県も参加しております。
この検討委員会では関東地方の5つのエリアをモデル地域として、自然条件面、社会条件面から調査を行い、野生復帰に向けた課題と可能性を検討しております。
議員お話しの荒川流域エリアにつきましては、鴻巣市でコウノトリをシンボルとしたまちづくりが進められていることや、北本市から上尾市にかけての荒川河川敷で、国により自然再生事業などが進められていることなどから、エリアの一つとして選定されたところでございます。
コウノトリの野生復帰を進めるためには、この地域の広大な河川敷を含めた、広域的な田園地帯の環境改善に向けた永続的な取組が必要であり、地元の理解と熱意がなによりも重要でございます。
県といたしましては、今後は、国や鴻巣市をはじめとする関係自治体と、さらに情報交換を進めるとともに、野生生物や生物多様性に対する理解の促進を図るなど、コウノトリの野生復帰に必要な環境づくりに向けて連携して取り組んでまいります。