一般質問・答弁書 平成25年6月定例会
質問事項
1 子育てママの社会参加について
質問要旨
●子育て中の母親が赤ちゃんと一緒に高齢者施設や学校などを訪問し社会参加できる仕組み「赤ちゃん先生プロジェクト」に対する所見を伺う。
【答弁者】 知事
答弁要旨
中屋敷慎一議員の「子育てママの社会参加について」の御質問にお答えいたします。
お話しの「赤ちゃん先生プロジェクト」は、世代間交流と子育て中の女性の社会参加を結びつけたという面では大変ユニークな試みであると思います。
「赤ちゃん」は不思議なパワーを持っておりまして、どんな人でも1歳児に微笑みかけられると本当にうれしくなってしまう、そういうパワーがあるようです。
幼児とのやりとりは、人間に「自分の本質は善だ」ということを思い出させてくれるそうであります。
先日も京都大学から「乳児の心理実験によると、人は本来、善人であるという可能性を示唆している」という研究成果も発表されています。
高齢者も乳幼児の声や動きに触れることで、笑顔が増えたり行動的になるなどの効果があるという数々の研究成果があります。
俗に言う「孫が来てうれしい。帰ってもうれしい。疲れてしまうので帰ったら帰ったでうれしい。」という、楽しいひとときを表す言葉ではないかなと思います。
このようなメリットを生かして、近接した敷地などで老人ホームと保育園が併設されて運営されている例も県内に11カ所ありますので、多分にそうした効果を認めているというのもあります。
ただ、このプロジェクトは平成24年4月から始まって1年余りで、いくつかの課題があると伺っております。
例えば、赤ちゃんは日ごろ愛情を持って接してくれる人たちに囲まれて安心感を持つことで健やかに育つと言われています。
学校や老人ホームなどで1日だけの不特定多数の人たちに囲まれて、不安となり成長に影響が出ないのかという検証も、まだ無いようであります。
また、感染症など衛生上の心配も無いのかとか、さらに、訪問先の確保などを支援するコーディネーターの育成や費用負担など運営上の課題もあると聞いております。
現在、プロジェクトは関西を中心に進んでいると聞いており、ある意味では始まったばかりでありますので、当面、この進ちょく状況をよく見て、いいとこ取りで2番手で付いていけばいいのかなと思っておりますので、しっかり後追いをさせていただきたいと思っております。