2018一般質問・答弁書3

一般質問・答弁書   平成30年2月定例会

質問事項

3  埼玉県総合医局機構の取組について

 

質問要旨

初期研修医の確保に向けてどのように取り組んできたのか。

今後、どのように後期研修医を本県内にとどめ、医師として定着させ、産科、小児科、救急科の医師確保へとつなげていくのか。

 

【答弁者】 保健医療部長

答弁要旨

 御質問3「埼玉県総合医局機構の取組について」お答えを申し上げます。
 
 まず、初期研修医の確保に向けてどのように取り組んできたのかについてでございます。

 県は、平成25年に埼玉県総合医局機構を立ち上げ、県医師会の協力を得て、県内の大学病院や研修病院などと連携しながら県を挙げて研修医の確保に取り組んでまいりました。
 医学部を卒業し国家試験に合格した医学生は、自分の卒業した大学の所在地に関わらず、自分の希望する初期研修病院を自由に選ぶことが可能です。
 このため、県内の大学病院や初期研修病院が行う初期研修プログラムの魅力について広く知っていただくことが重要となります。
 県では、平成25年以降、全国から約3千名もの医学生が訪れる初期研修病院の合同説明会に、県の医局機関として複数の研修病院と連携して出展し、医学生に本県の研修病院の魅力を毎年PRしてまいりました。
 合同説明会に出展する県内の初期研修病院の数は年々増えており、この3月18日に都内で開催される合同説明会では、全国最多の32病院が出展する予定です。
 このほか、医局機構では医学生向けに県内すべての初期研修病院の研修概要をまとめた「臨床研修病院ガイドブック」を毎年作成しております。
 初期研修病院ごとにその病院の魅力や研修の特色、先輩研修医からのメッセージ、女性医師支援の取組などを分かりやすく紹介しており、医学生をはじめ、全国の大学医学部や関係機関に広く配布しています。
 さらに、本県で初期研修を開始する研修医のために、臨床研修の情報や交流の場を提供するイベントを開催するほか、研修資金の貸与を通じ県内病院への誘導、定着を図っています。
 平成30年度に初期研修医として県内の研修病院で勤務する人数は342人まで増え、医局機構による医師確保対策の効果が出ていると考えております。

 次に、今後、どのように後期研修医を本県内にとどめ、医師として定着させ、更に本県で不足している産科、小児科、救急科の医師確保へとつなげていくかです。

 初期研修を終えた研修医に、引き続き県内において後期研修を受けていただくためには県内研修病院の指導・育成体制を更に充実・強化し、魅力あるものとしていく必要があります。
 このため県では、育成体制の充実のため、指導医や専門医を県外から招へいする場合や、大学などから派遣される経験豊富な指導医による専門医育成プログラムの作成を行う医療機関に対して補助金を交付しています。
 この取組により、県内研修病院において若手医師の育成に携われる指導医・専門医83人が県外から確保され、後期研修医の受入体制が強化されています。
 今後は、奨学金により確保した医師が本県の産科、小児科、救急科に進み、魅力的な専門研修を受けながら奨学金の義務年限を過ごせる環境を確保していく必要があります。
 このため、地域医療、産科、小児科など19の診療科について、奨学金の義務年限を果たしながら質の高い専門研修が受けられるよう、モデルとなるプログラムを作成し、後期研修医が増える仕組みを作ってまいります。
 このほか、初期研修医が安心して自分に合った専門医育成プログラムや研修病院を選ぶことができるよう、指導経験豊かな医師をキャリアコーディネーターとして配置してまいります。
 これにより初期研修医の相談に適切に対応するとともに、医師が不足する診療科や地域への配置を考慮したコーディネートができるよう、工夫してまいります。
 こうした取組を通じ、若手医師の県内への定着と医師が不足している産科、小児科、救急科の医師の確保につなげてまいります。

 

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