一般質問・答弁書 令和1年12月定例会
質問事項
2 災害対応に係るタイムライン・マイタイムラインの策定について-b(タイムライン)
質問要旨
●台風第19号において、国・県・市町村の相互の情報連携に問題がなかったのかについて伺う。
●県管理河川のタイムライン作成状況と令和3年度までの達成見込みについて伺う。
●タイムラインへの理解を広げるためのこれまでと今後の取組について伺う。
●多機関連携型タイムラインへのステップアップについて伺う。
【答弁者】 県土整備部長
答弁要旨
御質問2「災害対応に係るタイムライン・マイタイムラインの策定について」のうち、タイムラインについてお答えを申し上げます。
まず、台風第19号において、国・県・市町村の情報連携についてでございます。
台風第19号に伴う洪水の際に、国や県では、洪水予報河川及び水位周知河川において、あらかじめ定めた基準に基づき、氾濫警戒情報など河川の防災情報を発令し、市町村など関係機関に情報伝達を行いました。
この中で、国管理河川における堤防決壊の発生から氾濫発生情報の伝達までに時間を要したなど、一部に改善すべき点があったことと承知しています。
防災情報が沿川の市町村や住民に確実に伝わり、正しく理解されることが、的確かつ迅速な避難のためには重要です。
今回の台風のように、同時多発的に複数の河川から溢水・越水が発生し、多くの防災情報を並行して伝達する必要がある状況にも対応できるよう、情報伝達について、国とともに検討をしてまいります。
次に、県管理河川のタイムライン作成状況と今後の達成見込みについてでございます。
令和元年度に、洪水予報河川4河川に関係する21市町が、タイムラインを作成する予定です。
今後は、令和2年度までに、水位周知河川14河川にかかる37市町が作成することを目標とし、令和3年度からは、その他の河川に関する市町村で作成をしてまいります。
次に、タイムラインへのこれまでの取組と今後の取組についてでございます。
これまで、平成30年に設置した「埼玉県管理河川の氾濫に関する減災対策協議会」において、気象台と連携しながら、洪水予報河川の気象や水位の情報を記載した作成事例を提供することにより、タイムラインの作成を促進してまいりました。
引き続き、既に作成済みである市の事例を紹介することにより、作成を促進するとともに、市町村と連携してタイムラインを活用した訓練を実施し、明らかになった課題を踏まえて改善を図り、より実効性のあるものにしてまいります。
次に、多機関連携型タイムラインへのステップアップについてでございます。
現在、作成を進めているタイムラインは、避難勧告着目型に相当し、市町村が避難勧告等を適切なタイミングで発令できることに着目をして作成しております。
一方、多機関連携型は、避難勧告着目型に加え、要配慮者施設など、様々な関係する機関での防災行動を対象に加えたものとなります。
県としては、まず「避難勧告着目型タイムライン」の作成を進め、その後、「多機関連携型タイムライン」へステップアップを図ってまいります。
これと平行して、水防法などに基づき要配慮者施設における避難確保計画の策定支援を福祉部と連携して進め、将来のステップアップに備えてまいります。