2018一般質問・答弁書6

一般質問・答弁書   平成30年2月定例会

質問事項

6  花き産業の振興について

 

質問要旨

県のオリンピック・パラリンピックに向けた花の需要拡大、花の振興に向けての取組は、これまでどのような成果を上げているのか伺う。

オリンピック・パラリンピックに向けた花の需要の獲得に向けて、東京に隣接する本県の利点生かし、どのように情報をつかみ、産地に提供していくのか伺う。

 

【答弁者】 農林部長

答弁要旨

 御質問6「「花き産業の振興について」お答えを申し上げます。
 
 まず、県のオリンピック・パラリンピックに向けた花の重要拡大、花の振興に向けての取組の成果についてでございます。

 本県の花植木は農業産出額185億円で、全国第4位です。
 特に、花壇用苗物の生産量は鴻巣市を中心に全国第1位となっています。
 議員ご指摘のように、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は夏に開催されることから、暑さに強い花苗の需要が期待されております。
 しかし、県内の産地は秋から春にかけての出荷が中心で、夏向けの出荷が少ないのが実情です。
 そこで県では、昨年度から、県内の生産者が実際に花壇を設置して夏に適した品目や植え方の提案・実証を行う「夏色花壇提案プロジェクト」を熊谷スポーツ文化公園を会場として実施しております。
 今年度までに延べ52団体が実証を行った結果、ケイトウやポーチュラカなど23品目が高温、乾燥に強いことがわかりました。
 会場には競技会場の設計業者や管理者、農林水産省など多数の関係者が見学に訪れ、本県の取組に対する高い関心がうかがわれました。
 見学者からは、「埼玉県の産地の積極的な意欲を実感した」、「ノウハウの蓄積も感じられ安心して発注ができそうだ」といった声もいただいております。
 また、農業技術研究センターでは、夏花壇に適した「ユリ」品種の選定や、夜間冷房により秋の花「リンドウ」を夏に開花させる栽培技術を確立しました。
 県といたしましては、これらの成果をオリンピック・パラリンピックの需要につなげてまいります。

 次に、オリンピック・パラリンピックの花需要獲得に向けて、東京に隣接する本県の利点を生かし、どのように情報をつかみ、産地に情報を提供していくのかでございます。

 本県は東京に近いという優位性があり、関係者に本県の産地を直に見てもらい、会場の近くで高品質の花苗が生産されていることを知ってもらうことが可能です。
 このため、県ではオリンピック・パラリンピックの会場設計者などを産地に招き、生産者との情報交換会を開催しております。
 この中で、生産者からは、「オリンピック・パラリンピックに間に合わせるには、遅くとも平成30年の秋には花苗の種の注文を行う必要がある」。
 また、設計業者からは、「大量の発注に対して産地が対応できるか」などの声が出ております。
 そこで、県は関東農政局と連携し、設計業者、施工業者などの実需者と生産者、さらには流通業者等の関係者を集め、花需要に関する情報共有の場を設けることといたしました。
 この中で得られた品目や需要量等の情報を迅速に産地に伝えるとともに、商談会の開催など生産者と実需者のマッチングを支援してまいります。
 県といたしましては、オリンピック・パラリンピックを本県の花き産地の一層の発展のチャンスととらえ、花の需要の獲得に向け、産地とともに取り組んでまいります。

なかやしきの思い
 地元の基幹産業である「花」にまつわる関係者の皆さん、バブルがはじける前は本当に絶好調でしたよね。
 長い景気低迷の流れの中で、なかなかその頃のような花の需要は喚起されていないようです。
 二つのビッグイベントにしっかりコミットすることで、その後の花需要も拡大される方向へと動かしていかなければなりません。
 生産が得意な生産者の皆さんも、マーケティング戦略に関しては、決して得意とは言えないようです。
 きれいな「花」を作るのは生産者、マーケティングに関しては、県を中心として公が担っていく。こんな取り組みができたら、「餅は餅屋」、もっと上手くいきそうな気がするんだけどなぁ。

 

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