一般質問・答弁書 令和1年12月定例会
質問事項
3 災県立近代美術館などの美術品や文化財の水害対策について
質問要旨
●各施設の立地や敷地面積に応じて上層階の収蔵庫を整備しているのか。
●各施設では、水害が予想される際に美術品などを事前に避難させる体制などは整っているのか。
●美術品や文化財を未来へつないで行くために、資料を水害から守るための取組を検討していくのか。
【答弁者】 教育長
答弁要旨
御質問3「県立近代美術館などの美術品や文化財の水害対策について」お答えを申し上げます。
まず、美術館などの各施設の立地や敷地面積に応じて、上層階の収蔵庫を整備しているのかについてでございます。
県立の美術館・博物館の収蔵庫は、収蔵品を長期間、安全かつ安定した環境で保管するため、その材質、形状、大きさや周辺環境、作業のし易さなどを考慮して設置しております。
8館のうち、地下に収蔵庫があるのは、歴史と民俗の博物館、近代美術館、文書館、さいたま文学館の4館で、その内、さいたま文学館以外の3館は、上層階にも収蔵庫がございます。
地下に収蔵庫を設置しておりますのは、耐震性や温度・湿度の管理に優れているということなどによるものでございます。
また、県立図書館の施設は全て地上にあり、県にしか所蔵していないような貴重な書物は、上層階に収蔵しております。
次に、各施設では水害が予想される際に、美術品などを事前に避難させる体制などは整っているのかについてでございます。
美術館・博物館の収蔵品は、その大きさ、状態、数などから、全てを急ぎ避難させることは難しい状況にございます。
次に、美術品や文化財を未来へつないで行くために、収蔵品を水害から守るための取組を検討していくのかについてでございます。
議員お話しのように、川崎市など他県での収蔵品の被害を踏まえれば、台風の大型化や線状降水帯による大雨への、より適切な対処が必要となってくるものと考えております。そこで、まずは、大規模な水害が予想された際には、美術館・博物館の中で、特に貴重な収蔵品については、事前に上層階や他施設へ避難させるなどの対策を行ってまいります。その上で、想定外の自然災害へも対応できるよう、施設設備全般のあり方について、十分検討してまいります。
県といたしましては、県民共有の財産である貴重な収蔵品を、確かに未来へとつないで行くために、様々な知見を活用しながら、より良い方法を見出してまいります。