一般質問・答弁書 令和5年6月定例会
質問事項
生物多様性の保全・回復について
質問要旨
●生物多様性の保全・回復の取組は進めているが、認知度の大きな向上が図れていない状況をどう受け取られているか。
●ダイレクトに、県民への理解、認知を高める取組を進める必要についてどう考えるか。
【答弁者】 環境部長
答弁要旨
中屋敷慎一議員の御質問5「生物多様性の保全・回復について」お答えを申し上げます。
まず、生物多様性の保全・回復の取組は進められているが、認知度の大きな向上が図られていない状況をどう受け取られているかについてでございます。
これまで県では、県政出前講座や北本自然観察公園などの自然ふれあい施設における展示、令和4年度に環境科学国際センター内に設置した「生物多様性センター」によるイベント開催などを通じ、県民の方へ生物多様性について普及啓発を行ってまいりました。
また、令和5年5月には、配布部数166万部の彩の国だよりに生物多様性に関する特集記事を掲載したところです。
生物多様性の認知度は、県政世論調査によると、令和4年度は67.2パーセントで、4年前の平成30年度の61.8パーセントより上昇しているものの、埼玉県5か年計画の目標値である75パーセントには及んでいない状況にあります。
生物多様性は地球の持続可能性の土台であるとともに、人間の安全保障の根幹でもあります。
にもかかわらず、認知度が大きく向上していないとは憂慮すべきことであり、今までの取組の検証を行い、その改善を行うとともに、新たな取組の実施が必要であると真摯に受け止めております。
次に、ダイレクトに県民への理解、認知を高める取組を進める必要性についてどう考えるかについてでございます。
認知度を向上させるためには、単に「生物多様性」という言葉を広報しようとするのではなく、生物多様性が目指している社会や生物多様性を保全することの意義を分かりやすく丁寧に県民にお伝えしていくことが重要と考えます。
中屋敷議員からは所沢市の生物多様性に関する取組やエスキューブの活用についてお話しをいただきました。
所沢市の取組のポイントは、企業が持つ知見や技術等のリソースを活用するとともに、企業のネイチャーポジティブへの貢献度を見える化し、企業の参画拡大を目指すところにあると思います。
令和5年5月から取組の検討が始まったと聞いており、今後の展開を注視し、参考となる点については積極的に取り入れたいと考えております。
また、エスキューブについても関係部局と調整し、その活用を更に進め、県民の直接かつ効果的に情報提供するとともに、生物多様性を学べる場にしたいと考えております。
多くの県民の方に、生物多様性に関する理解と認知を高めていただき、生物多様性の保全・回復が図れるようしっかり取り組んでまいります。