2023一般質問・答弁書2

一般質問・答弁書   令和5年6月定例会

質問事項

議員提案政策条例について

質問要旨

本県議会制定の議員提案政策条例による取組の中で、首都圏をはじめ横展開が必要と思われる取組については、九都県市首脳会議などの場面で積極的にアピールし、拡がりの核となっていただきたいが所見を伺う。

これまで本県において議員提案条例を根拠とする取組は、その狙いを達成するためにどのように推進されてきたのか、議員提案政策条例に対する知事の基本的な捉え方とともに、知事就任後に制定・改正された議員提案条例における代表的な取組事例とその成果を示してお答えを伺う。

【答弁者】 知事

答弁要旨

次に、「議員提案政策条例について」のお尋ねのうち、九都県市首脳会議などの場面における積極的なアピールについてであります。

九都県市首脳会議は、構成都県市で全国人口の約3割を占めることから、横展開が必要な取組について、九都県市首脳会議の場を活用することは大変有効と考えます。

例えば、エスカレーターを立ち止まって利用することについて、本県が作成した啓発動画を各都県市の広報媒体で放映をしたほか、鉄道事業者等のキャンペーンに参加するなど、九都県市共同で呼び掛けを行ってまいりました。
このほか、議員提案政策条例に関するテーマでは「自転車の安全な利用の促進」や「受動喫煙防止」などについて、共同の取組を継続して実施しているところであります。

議員提案政策条例のうち、先進的かつ九都県市が一体となって取り組むことが効果的な取組については、今後、九都県市首脳会議の場などを活用し、積極的にアピールをしてまいります。

次に、これまで本県において議員提案政策条例を根拠とする取組は、その狙いを達成するためにどのように推進されてきたのかについてであります。

まず、議員提案政策条例に対する私の基本的な捉え方でありますが、条例は自治体の区域内において適用される自治立法であり、提案者が知事、議員であるにかかわらず、条例の着実な実地に向け、真摯に取り組む必要があると考えております。

加えて、日頃から現場で県民の声を聴かれている議員から提案される政策条例は、生活者としての視点による政策課題の発見とその解決に資するものであると捉えております。

次に、議員提案政策条例における代表的な取組事例とその成果については、これまで、関係する計画の策定などのほか、必要な予算措置や人員配置を行い、取組を推進してまいりました。

例えば、ケアラー支援条例につきましては、全国初の大規模な実態調査の結果を基にケアラー支援計画を策定し、ケアラー月間の創設やヤングケアラー向けLINE相談を実施するなど、様々な取組を行ってまいりました。
その結果、ケアラー・ヤングケアラーに関する認知度は、県政サポーターアンケートによりますと、計画策定前には20パーセント未満であったものが約80パーセントに上昇するとともに、訪問支援やケアラーズサロンの実施につながるなど、支援が拡大をしております。

また、エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例につきましては、PRシールなどの啓発物を作成するとともに、街頭キャンペーンも複数開催をし、議員や様々な協力者と共に私自身も浦和駅でPRを行いました。
その結果、令和4年度の県政世論調査における駅でエスカレーターを「立ち止まって利用した」人の割合が、令和3年度調査と比べて10.6ポイント増加し、75.5パーセントとなりました。

他方、議員御指摘の民間の調査では、エスカレーターを歩いている人の割合が条例施行1年後に増えたというデータもあることから、引き続きの啓発に努めてまいります。

今後も、議員提案政策条例の目的を達成すべく、県議会とも連携し、着実に取り組みたいと思います。

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